次は9月のLIFE2015です。九州工業大学(福岡県福岡市)で行われました。これは、日本機械学会、ライフサポート学会、日本生活支援工学会の3学会のシンポジウムを統合したものです。 http://www.kyusan-u.ac.jp/J/kougaku/tb/ushimi/life2015/
M2橋本さん。
「介護動作サポートウェアの開発―コンセプトの提案とその評価」
腰痛の危険因子である腰部筋骨格への負荷を軽減するためのサポートウェアを提案した研究です。特に、従来の方法では困難であった骨格への負荷軽減を目指しています。衣服に組み込まれた受動的構造要素により腰椎への負荷を低減させることを意図しています。3Dスキャナを用いた実験および2次元人体モデルによる解析により、前屈姿勢時の腰椎圧縮力を約80%低減できることを示しました。(続きあり)
増田から。
「介護動作サポートウェアの開発 −インクルーシブデザインによる開発プロセス」
機械工学研究者とデザイナーを中心とする学際的チームによって進められた上記サポートウェアの開発プロジェクトについて報告しました。本研究におけるデザインプロセスは、ユーザー中心・参加型デザインの方法論であるインクルーシブデザインのアプローチに基づいたものです。介護士をエクストリームユーザーとして位置付け彼らとともに開発を行うことにより、介護士のみならず介護を行う人全般への支援、荷役や農業、家事など同種の身体的サポートを必要とする労働やスポーツ分野などより多様な領域に適合した普遍的なデザインを見出せるとの期待をしています。
M2野土谷君です。
「平面二足歩行モデルを用いたつまずき事象の確率モデリング」
歩く、と一言で言ってもその歩き方は様々です。この研究では、歩き方によって歩行時の転倒危険性がどのように異なるかを評価しようとしています。転倒に至る機序は様々ですが、本報告では定常歩行時のつまずきに焦点を当て、つまずき生起確率を評価するための確率モデルを提案しました。