何のために大学に来るのか

大学について,授業料を払って大卒資格を買うという捉え方をする者は不幸だ。自己を豊かにする教養と社会で戦うための専門性を身につける機会,そして「安全に」苦労できる環境を買っているのだ。

大卒資格を買うという表現は極端に聞こえるだろうが,そのような者にとっては最小の労力で卒業することが合理的な行動になる。そうではなく,買い取った機会と環境から最大のリターンを得るという発想なら,自ずと違った行動が生じるだろう。

 

別に苦労しなくても就職すればいくらでも苦労するからいい?でも社会に出てからの苦労や失敗はいろいろなリスクを伴う。安全に失敗できるのはモラトリアムたる学生のうちだけだ。

 

苦労もせず専門能力も経験もろくに身につけず,要領よく単位だけ揃えて卒業する者は,残念で気の毒である。

 

そして,心持ちの問題で言えば,楽をした奴らと苦労した自分とに同じ報酬(単位や成績)が与えられるのは「不公平」で「割に合わない」という発想は,成長を妨げると思う。前にも書いたが「そんな話はどこにでもある」し「いちいち凹んでいては何もできない」のだ。

 

(以上,何のために大学に来るのか,についての最近のツイートを編集)

増田 新

京都工芸繊維大学

大学 機械工学系・教授・ものづくり教育研究センター兼務

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